出荷の標準時間を人員計画に使う
出荷作業を改善しようと指標を増やしたのに、記録するだけで精いっぱいになることがあります。数字は多いほど役に立つわけではありません。
「明日は何人で、何時間作業すればよいか」という問いに答えられる指標から始めると、記録の目的が現場に伝わります。
現場で数えられる単位をそろえる
まずは箱数、重量、容器数など、現場で無理なく数えられる単位を選びます。
ただし、同じ一箱でも内容量や作業の難しさが違えば、そのまま比較できません。途中まで入った容器や、規格の異なる商品が多い日は、数量だけでなく条件も短く残します。
精密さを求めすぎて続かなくなることと、粗すぎて判断を誤ることの間で調整していきます。
時間は人数を含めて捉えます。
説明用の架空例として、3人で2時間かけて120箱を仕上げたなら、延べ6人時で、1人時当たり20箱です。同じ条件で200箱なら10人時が目安になります。ただし、準備や休憩、資材待ちなどを含むかによって必要な勤務時間は変わるため、そのまま配置人数を確定する数字にはしません。
速さだけで現場を評価しない
作業が速くても、選別のやり直しや出荷後の不具合が増えていれば、改善とは言い切れません。
処理量と一緒に、廃棄や手直し、品質を確認します。天候、品物の状態、経験の浅い人への指導など、作業時間を変える条件もあります。
標準時間は人を急がせるための記録ではなく、必要な準備や応援を考えるための基準として共有します。
また、市場価格の変動を、出荷担当者の頑張りだけで説明することはできません。販売先の配分を変えられる人、配置を決める人、作業方法を改善する人では、判断できる範囲が違います。
指標と担当者の権限を対応させると、振り返りが責任の押し付け合いになりにくくなります。
まずは、一つの工程に絞り、処理量、延べ時間、普段と違った条件を記録してみてください。
数日分を並べて次の配置を考え、予測と実績がずれた理由を確認します。
賃金や個人評価に結び付ける前に、まず人員計画に使える精度へ育てていきましょう。
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